川跡地域には、 由来は不詳ですが昔から旧村などの地区ごとに継承されている行事が多くあります。また自治協会やコミュニティセンター、地域の団体などによって企画、実施されている行事・文化的活動もあります。このように、昔から継承されている行事や、新たに企画され継続されているものなど多様です。これらの行事や文化的な活動の内容や形態は、地域の人たちの生活様式の変化とともに、 少しずつ変わってきています。自治協会やコミュニティセンターも、地域の人たちの生活様式に応じて多様な文化的な活動を支援しています。伝統的な芸能である出雲神楽の一つである中野神楽(出雲市指定無形文化財)は、詳細な由来はわかりませんが、いまに継承されています[1] [2] 。昔の地域(旧村)ごとに受け継がれている行事などには、地域の神社やお寺に関わるものが多くあります。川跡神社(荻杼町 おぎとちちょう)では中野神楽が例大祭で奉納されます。鹿島神社(武志町 たけしちょう)では、例大祭で古式豊かな式包丁が奉納されます。さらに、小正月の伝統行事である「とんどさん(とんど祭り)」や、「七夕祭り」も行われています。出雲地区には、昔から継承されている祭りなどがあります[3] 。しかし、由来などは詳しくわからないものも多いようです。川跡地区で継承されている地区ごとの祭りなどの行事も同じような状況です。
自治協会やコミュニティセンターが支援している地域の行事には「夏の川跡ふるさと祭り」、「川跡地区体育大会」などがあり、多くの人たちが参加しています。また、地域の歴史などを学習する「夏の夜の語りべ」や、文化活動の発表や交流の場としての「川跡地区総合文化祭」があります。 川跡地区総合文化祭では、地域の活動団体の人たちや子どもたちの作品が展示されます。環境意識の醸成を目指した「環境エコまつり」もあります。ここでは、地域の人たちと共に子どもたちも日頃の学習成果を発表しています。川跡と鳶巣(とびす)地区の合同による「北陽マラソン大会」も行われています。これらの行事には、幼稚園や小学校の子どもたちから高齢な人たちまで多くの人たちが参加しています。
[1] 石塚 尊俊、「出雲神楽」、出雲市民文庫17、出雲市教育委員会、平成13年(2001)。
[2] 郷土誌川跡編纂委員会、「郷土誌川跡」、pp.376-380、郷土誌川跡刊行会、平成3年(1991)。
[3] 島根県立古代出雲歴史博物館、「出雲市の祭りリスト」。 http://www.izm.ed.jp/cms/kodai/matsuri_izumo.html (2021年1月29日閲覧)。
2019-09-03 新規登録
2020-10-08 全面改訂
2020-11-05 一部修正
2021-03-07 一部修正
2021-03-30 公開